NRSRO(えぬあーるえすあーるおー)
米国証券取引委員会(SEC)が登録を認定した格付け機関のこと。「Nationally Recognized Statistical Rating Organization」の頭文字を取ったもので、「全米で認知されている統計的格付け機関」を意味している。
格付け機関は、債券をはじめとする金融商品の信用力(投資適格性)について分析・評価し、記号や数値で格付けを示す。S&P社、ムーディーズ社、フィッチ社など国際的な格付け会社をはじめ、日本からは日本格付研究所(JCR)も登録している(2016年1月時点)。
NRSROとして登録されるには各種の条件をクリアする必要があるので、一旦認定されると格付け機関としての信用力に一種のお墨付きを得ることになるが、2008年の金融危機の引き金となった米国のサブプライムローン問題では、大手格付け会社が関連金融商品へ高格付けを付与していたことが社会的な問題となった。その点ではNRSROとしての認定が格付けの正当性を保証するものではない。