欧州経済共同体(おうしゅうけいざいきょうどうたい)
欧州連合(EU)、欧州共同体(EC)の前身で、欧州諸国の経済分野の統合によって、米国、ソ連に対抗できる欧州共同市場の形成を目指し、ドイツ(西ドイツ)、ベルギー、フランス、イタリア、ルクセンブルグ、オランダの6カ国が1958年に発足させた国際機関のこと。加盟国間の関税の統一、資本・労働力移動の自由化、農業政策の共通化など、経済協力を主とした。
同6カ国が石炭と鉄鋼の共同運営を行うため1951年に設立した欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)の経済統合を、広く他の産業部門にまで拡大したもので、これにエネルギー分野での経済統合を目指して結成された欧州原子力共同体(EURATOM)を合わせた3つが合体し、1967年には欧州共同体(EC)が発足。1993年には欧州連合(EU)となった。