運用報告書(うんようほうこくしょ)
投資信託の決算期末ごとに投信の保有者(受益者)に交付されるもので、期間中の運用実績などが記載されている。投資信託の保有者に運用会社が運用報告書を交付することは法律で義務付けられており、運用期間中の投資環境に対する見方、運用成果、コスト等を明らかにすることを目的としている。
「投資信託及び投資法人に関する法律」の改正に伴い、2014年12月1日から、運用報告書が「交付運用報告書」と「運用報告書(全体版)」に二段階化された。
「交付運用報告書」では、投資家により分かりやすく情報を提供するため、グラフや図などを活用し平易で簡素な文章による解説が施された。信託報酬などの費用の明細や使用用途が記載されるほか、資産別配分、国別配分、通貨別配分などの組入資産の配分比率が追加された。
さらに、該当ファンドと代表的な6つの資産(国内の株式・債券、先進国の株式・債券、新興国の株式・債券)の値動きの振れ幅レンジが棒グラフとして表示された。振れ幅レンジとは、過去5年間で、最大に上昇した1年間と最大に下落した1年間を表示したグラフ。「運用報告書(全体版)」は現行と同じ体裁であり、投信保有者から請求があった場合にのみ書面での交付が義務付けられる。