ファニーメイ(ふぁにーめい)
連邦住宅抵当公庫(Federal National Mortgage Association)の通称(Fannie Mae)。政府支援企業(GSE;Government Sponsored Enterprise)の一機関である。
民間金融機関からローン債権を買取り、証券化市場で住宅ローン担保証券を発行する業務などを行う。住宅ローンの流通市場を整備・育成し、米国市民が容易に住宅取得することを目的に1938年に米国の法律に基づいて設立された政府系金融機関である。フレディマックとは競合関係。1968年に民営化され、1970年に株式がニューヨーク証券取引所に上場した。現在は上場廃止となっている。
ファニーメイは、民間金融機関から直接住宅ローン債権を買い取り、それをもとにして単純なパススルー証券や、パススルー証券を裏付け証券として発行されるモーゲージ証券を発行・保証する役割を果たしてきたが、フレディマックとともに、2008年の金融危機による信用不安の拡大で経営が破綻。同年成立した米住宅経済復興法(HERA)に基づき、連邦住宅公社監督局(OFHEO)や連邦住宅金融理事会(FHFB)などを統合してできた米連邦住宅金融庁(FHFA)の監督下に置かれており、解体か存続か先行きが不透明な状態にある。