景気循環(けいきじゅんかん)
景気には波があるが、好景気と不景気が順番に起こることをいう。景気循環は様々な要因が絡み合って起こる。
好景気時には、人々の購買意欲は増加するので、その結果、モノが売れればそれを作る企業の業績が上がり、社員の賃金も上昇する。
売れるから生産を増やす。増やすためには生産設備を増強しなくてはならないので、設備投資も活発になる。しかし、生産を増やしすぎると、いつかモノが溢れるときがくる。
すると、モノの値段が下がり始め、物価も下がり始める。モノの値段が安くなっても、モノが余っている状態はすぐには解消されない。
売れなくなったモノは企業の在庫になるので、企業は生産量を下げる。そうすると企業の業績は落ち、経費削減のため賃金も削減される。この状態が不景気である。
しかし、モノの値段がいつまでも下がり続けるということはない。
下がる率も徐々に少なくなり、それほど下がらなくなる。
また、消費も生活するために最低限必要な量は維持されているので、再び消費が上向いてくる時が訪れる。確実に消費が上向くと企業も生産量を上げて、設備などを増強していく。景気はこのように循環していく。
循環していく理由はこれだけではない。政府は、さまざまな景気指標などを参考に、好景気や不景気が行き過ぎない様にいろいろな対策を講じている。