リレーションシップバンキング(りれーしょんしっぷばんきんぐ)
一般的には、金融機関が顧客との間で親密な関係を長く維持することにより、顧客に関する情報を蓄積し、この情報をもとに、貸出等の金融サービスの提供を行うことで展開するビジネスモデルを指す。
必ずしも統一的な定義が存在するわけではない。
リレーションシップバンキングのメリットは、長期継続的な取引関係の中から、通常、外部より入手しにくい借り手の信用情報を得られることで、貸出の際に、金融機関が借り手の情報を収集し、モニタリングするコストが低減できる点にあるとされている。
一般に、中小企業・小規模事業者においては、信用情報の入手が困難であることから、これらを主な顧客基盤とする日本の地域金融機関は、リレーションシップバンキングに近いビジネスモデルを有してきたと考えられている。
2003年3月に金融庁は、中小・地域金融機関に対して、「リレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラム」を公表した。これは、主要行を対象とした「金融再生プログラム」に対して、中小・地域金融機関は主要行と同様の手法を採ることは望ましくなく、別の形をもって、地域金融機関の健全化と機能強化に向けた具体的計画によって、中小・地域金融機関の不良債権問題の解決に向けた中小企業金融の再生と持続可能性(サステナビリティー)の確保を目指す具体案が示された。