自然成長率(しぜんせいちょうりつ)
自然成長率(供給の伸び率)は、一国の経済成長率の実力を示しており、労働力人口の伸び率に、労働生産性上昇率を加えたものである。短期的にみると一定の速度で拡大するものと考えられている。
自然成長率は、国によって異なる値をとる。労働力人口の伸び率や、労働生産性上昇率が国によって違うからである。
1980年代において、日本の場合、自然成長率は4%程度と考えられていたのに対し、米国の自然成長率は2~2.5%とみられていた。そして、当時の実質成長率(需要の伸び率)は、日本・米国とも3%であった。
つまり、日本は、自然成長率は4%であるのに対して、実質成長率が3%は低い成長率である。一方、米国は、自然成長率は2%であるのに対して、実質成長率が3%と高い成長率であった。
自然成長率と実質成長率との差を、需給ギャップという。