バーゼル3(ばーぜるすりー)
国際業務を行う銀行の自己資本規制であるバーゼル1、金融機関のリスクをより反映させたバーゼル2に次ぐ新たな規制強化策のこと。主要国の中央銀行監督局が加盟するバーゼル銀行監督委員会によって定められた。
2010年の合意では、金融危機の再発を防ぎ国際金融システムのリスク耐性を高める観点から、自己資本比率規制が厳格化された。具体的には、「狭義の中核的自己資本(コアTier1)」、「中核的自己資本(Tier1)」、「総資本」の3段階に区分し、それぞれ最低所要水準を段階的に引き上げる。また、新たに内部留保の蓄積を促すため「資本保全バッファー」の積み上げを追加した。その後2013年以降に、定量的な流動性規制(流動性の高い資産の確保を求める「流動性カバレッジ比率」、「安定調達比率」)等を段階的に導入した。
2017年12月には、リスクアセットの過度なバラつきを軽減するためのリスク計測手法等の最終見直しを行い、2022年からの段階的導入、2027年での完全実施が最終合意された。