レバレッジ型上場投資信託(ればれっじがたじょうじょうとうししんたく)

レバレッジ型上場投資信託(ればれっじがたじょうじょうとうししんたく)

分類:投資理論

金融商品取引所に上場している指数連動型投資信託(ETF)のうち、日経平均株価などベンチマークとなる株価指数の値動き自体に連動するのではなく、株価指数の日々の値動きを2倍や3倍などに増幅した値動きに連動した運用を行う投資信託。

株式先物を活用して運用するのが一般的であり、日々、短期金融商品(短期金融資産)を証拠金として組み入れ、運用資産額の2倍や3倍の先物を買い建てるのが運用の基本形。仮に倍率を2倍とすると、2倍となるのは日々のリターン(変動率)であり、前営業日と比べた当日のレバレッジ型ETFのリターンが株価指数のリターンの2倍となるよう運用を行う。そのため、一年間など投資期間を広げるとレバレッジ型ETFのリターンは株価指数のリターンを2倍した値とのズレが拡大していく。さらに、株式相場が膠着し株価指数自体はほぼ変わらずリターンが小幅プラスだったとしても、同期間のレバレッジ型ETFのリターンは最終的にマイナスになるケースもあり得る。

こうした特性を踏まえ、一般的なETFはその低い運用コストから長期保有でメリットが顕在化するのに対し、レバレッジ型ETFは長期保有に向かず、相場観に基づいた短期投資向けのETFとして位置づけられている。

レバレッジ型ETFの市場価格は投資対象の先物の値動きにも左右され、株式相場が急変すると株価指数先物がストップ高やストップ安となり、株価指数のリターンの2倍に対応する価格からかけ離れた値段が付くこともある。

ベンチマークとなる株価指数とは反対方向に動き、利益・損失の関係が日々逆になる「インバース型上場投資信託」とセットで上場しているのが一般的である。