スマイルカーブ(すまいるかーぶ)
電子機器やアパレルなどの産業における企画・開発、部品製造、組み立て、販売や保守サービスに至るまでの局面を川上(企画・開発や部品製造)、中間(製品の組み立て)、川下(販売や保守など)の大きく三つの段階(工程)に分けて、横軸に局面、縦軸に局面毎の事業収益を取ったグラフを描くと、中間の収益率が低く、両端の上流と下流の収益率が高くなる。この曲線は人の笑顔の口元に似ていることから、スマイルカーブと呼ばれ、事業の現状分析や新規ビジネス計画などの検討に活用される。
オプション取引において別の意味で使われる場合もある。オプションのインプライド・ボラティリティを取引価格や行使価格、満期などから逆算すると、理論的には行使価格によらず同一水準になるはずだが、実際に取引されているオプションのインプライド・ボラティリティは行使価格により異なり、行使価格が原資産価格から離れるほどインプライド・ボラティリティが大きくなるため、それをグラフ化すると左右のバランスに歪みが生じ、カーブを描く現象を指す。